当たり前のことだが、海や大地にある地球の水は、太陽の熱に熱せられて蒸発し、上空で冷やされて雨や霧や雪になり地上に降り、循環をくりかえしている。
 このページでは、この当たり前のこと、つまり水の循環について少し資料を集めてみた。 

 


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ところで水は元々どこから・・?


 地球は2億歳になった頃、内部の温度が高まり、水素、水蒸気、塩素などを含んだガスや、溶岩を吹き出し始めた。
このとき、熱湯も一緒に吹き出し、地上に初めて水が現れたとされる。
やがて、地球の温度が急激に下がり始めると、ガスの中に含まれていた水蒸気は雨となり、地上に降り注ぐようになる。
こうして約1億年をかけて、大きな水たまり「原始の海」が誕生した。
雨に溶けた塩素ガスも海に流れ込んだので、原始の海水は酸性ですっぱかったと思われている。
酸性の海水は地表のカルシウム、鉄、ナトリウムなどをだんだん溶かし、現在のような中性の海水となった。
このように水は、地球の中から生まれたことになっている。ちなみに海は40億歳をゆうに越しているとのこと。

 これを遡る地球と水の起源には複数の説があるようである。
地球の成り立ちとして、ガスの融合説、天体の合体説・・
水は前記のように地球の中から生れた説や天体の衝突・落下により運ばれた説など・・
彗星や小天体が運んだとすれば総量的に疑問が残る・・
他の天体にある成分と地球の水成分(分子)が異なる・・
複数要因からのブレンドウオーター論もあるかもしれないけれど・・
未解明部分も多く、今のところ地球固有の水≠ニいう理解で・・。

 地球の直径の10倍の大きさの土星、球の中は気体(ガス)であり、大きい割には重量は軽く地表≠ヘないと思われている。
土星の美しい環(リング)は塵もしくは氷≠ナあることが探査機のデータで分かってきたようで、土星の50を超す衛星には氷で覆われたものがあるとのこと・・
これらからも、宇宙には地球以外にも水(水成分)≠サして有機物≠ェ存在する可能性は大きいとの説が有力。
しかし、物体が天体に留まるには、天体の質量(重力)、恒星・惑星・衛星との相互距離(引力)、温度など、微妙なバランスで維持されているので、水物資・成分も、「水」として天体に留まり、動物・植物の生存に寄与しているかどうかは未知数。

 天体に水成分があっても、熱量がマイナス50〜100℃、天体全体が地球の極地域の永久凍土のよであれば固まって流れとはならず、温度が上がっても重力が無ければ宇宙に拡散されるか土星のリングのように天空にさまよい海のような水溜りはできない。
極寒でもなく灼熱でもなく適度な空気が水を温め、蒸発して、宇宙には放散されず雲となり、冷やされて雨となり地表に等しくシャワーを降らせて、そして地面にしみた地下水は湧水となり、地表の水は川の流れとなり植物や動物を育み海に戻る。
海面は地球の衛星・月の引力で上下、潮の満ち引きが生まれるが水は地球に留まる・・
本当に偶然と思える微妙なバランス・・この愛しい地球環境を大切に自然の営みと恵みを享受していきたいもの。 

雲の話


 雲をつくっているのは小さな水滴(雲粒)。
 その雲粒が集まって直径2mmほどの大きさになると雨粒となって地面に落ちてくる。
 雨を降らせる雲は、氷晶・過冷却水滴・水滴の順に層になっている。

 過冷却水滴が蒸発すると、氷晶のまわりに付着して氷の粒がどんどん大きくなり、雪の結晶となる。これが落下して、0℃以上の所で溶けて雨となるわけ。だから空気中には「水」(水蒸気)が存在する。

 
 ●過冷却とは
 霧や雲の粒は直径が約0.01〜0.03mmと非常に小さな水滴である。この水滴は、−10〜−20℃以下になっても凍るきっかけとなる核(凍結核)がないと、水滴のままでいることができる。このような0℃以下でもなかなか凍らない状態を「過冷却」という。

●雨氷現象
 ところで雲の層に南からの暖かい空気が上層に入って、0℃以上の逆転した層ができることがある。これより上の層から降る雪が、この層で溶けて水滴となり、下層の0℃以下の冷たい層の中を過冷却のまま通過して、地上に降りて0℃以下に冷えた木や物体にぶつかると、凍るきっかけができるので、瞬間的に凍る「雨氷現象」が起きることがある。
 「雨氷」は架線、電線、樹木などに付着し、電車の運休、送電線の断線、倒木、路面の凍結をさせるなどの障害をもたらすやっかいな現象である。
 

空気の話

空気の特性


・我々は目頃、空気の存在をあまり感じていないが、重さや体積もあり、成分は各種の分子から成り立っている。
・それぞれの分子は当然、重さを持っており、地上には空のはるか上空までの空気の重さがのしかかっている。
・これが気圧である。
・深海の魚が水圧を受けて泳いでいるように、我々は空気圧を受けながら空気中で生活している。




 

空気の性質


・空気は大ざっぱな言い方では、窒素(N2)が78%で、残りは酸素(o2)である。
・その他の微少成分としてアルゴンや炭酸ガス、ヘリウムなどが混ざっている。
・空気の性質を考えるとき重要な成分として、水蒸気の存在がある。
・空気の中から水蒸気を取り除いたものを「乾き空気」と言い、水蒸気を含む空気を「湿り空気」と呼ぶ。
・実際には、自然のままでは乾き空気は存在しない。
・空気中の水蒸気の量に応じて、湿気を感じたり、のどが乾燥したりすることになる。

空気の湿度


・空気中に水分(水蒸気として存在)が多いと湿度が高くなり、乾燥すると空気中の水蒸気が少なくなる。
・空気の温度と空気中に含むことのできる水分の量は決まっており、図のようになる。
・図からわかるように、温度が高いと空気中には多くの水分を含むことが可能である。
・ある温度の空気の中に限度いっぱい水蒸気を含んだ状態の空気を飽和空気と言う。
・また、飽和空気の水蒸気量の部分を結んだ線を飽和蒸気線と呼ぶ。
・ある温度で含みうる水蒸気量に対して、どの程度水蒸気を含んでいるのかが湿度である。
・飽和空気は、湿度が100%と言うこと。
・空気の水蒸気が100%を越すと、水分は水蒸気として存在できなくなり水滴になってしまう。
・空にあれば雨となり、室内にあれば水滴として窓ガラスに付いたり(結露)する事になる。
・車の窓や風呂の鏡がくもるのは、湿度の高い空気が、冷たいガラスや鏡に触れ空気温度が下がり飽和線を越えることにより起こるもの。
(くもりを防止するために、カラスや鏡に熱線を入れて温度を高める)
・エアコンは、このような空気の特性を考慮して、設計や制御がされる。

・冬より夏場の降雨量が多いのは、海水の蒸発量の多さと空気中の水蒸気量が多いことが掛けあわされているため。
 地球温暖化が豪雨災害を年々頻発させる。


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