雲をつくっているのは小さな水滴(雲粒)。
その雲粒が集まって直径2mmほどの大きさになると雨粒となって地面に落ちてくる。
雨を降らせる雲は、氷晶・過冷却水滴・水滴の順に層になっている。
過冷却水滴が蒸発すると、氷晶のまわりに付着して氷の粒がどんどん大きくなり、雪の結晶となる。これが落下して、0℃以上の所で溶けて雨となるわけ。だから空気中には「水」(水蒸気)が存在する。
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●過冷却とは
霧や雲の粒は直径が約0.01〜0.03mmと非常に小さな水滴である。この水滴は、−10〜−20℃以下になっても凍るきっかけとなる核(凍結核)がないと、水滴のままでいることができる。このような0℃以下でもなかなか凍らない状態を「過冷却」という。
●雨氷現象
ところで雲の層に南からの暖かい空気が上層に入って、0℃以上の逆転した層ができることがある。これより上の層から降る雪が、この層で溶けて水滴となり、下層の0℃以下の冷たい層の中を過冷却のまま通過して、地上に降りて0℃以下に冷えた木や物体にぶつかると、凍るきっかけができるので、瞬間的に凍る「雨氷現象」が起きることがある。
「雨氷」は架線、電線、樹木などに付着し、電車の運休、送電線の断線、倒木、路面の凍結をさせるなどの障害をもたらすやっかいな現象である。
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