利根川水系 鬼怒川流域(上流ダム群) 水のプログラム Home
 利根川は首都圏の水を賄う大水源。支流のひとつ鬼怒川上流ダム群の写真を頂いたので他の資料を付加して紹介します。
流域マップ_PDF ←流域マップ
川俣ダム(アーチダム)
 堤高:117m
 堤長:131m 

鬼怒川最上流付近、奥鬼怒。
帝釈山地を超えると奥只見・会津を経て日本海へ、西は尾瀬・片品川・奥利根を経て利根川源流に至る・・
ダム下方に見える吊橋・瀬戸合渓谷のようです・・川俣ダムの水は治水のほか川俣発電所へ供給されている。
川俣発電所 水量:30m3/s、落差:107m、出力:27,000kw、昭和38年発電開始(東京電力)
不詳・・。もしかして栗山発電所↓取水??
鬼怒川の源流は帝釈山地。
狭い渓谷にかけられたダムは帝釈川ダム(広島県)をみるようです。名前からも親近感深し。

 栗山発電所 水量:30m3/s、落差:165.2m、出力:42,000kw、昭和19年発電開始(東京電力)


栗山発電所は川俣ダム下手(上のアーチえん堤??)から流れ込みで取水、支流の土呂部川の水と調整池で混流して発電されている。骨材の少ない時代に腐心の跡が伺われます。


 黒部ダム(重力ダム) 堤高:28.7m 堤長:150m (大正元年完成) 発電用重力ダムとしては日本初とされる
左岸側からの取水は右岸へ鉄幹路で渡されている。(なぜ!?)   改修後もエプロンに石張り(風)が残っている。立派。
えん堤はゆるいカーブを描く。古い資料には“重力式・アーチダム”と記されているが現在管理している東京電力資料では「重力ダム」となっている。
↑右岸側にも取水門(らしき)がある。(なぜ!?) 湖面を渡るトラス橋↑は、えん堤バイパス県道・青柳大橋。ダム改修記念碑とゲート巻上歯車。↑
黒部ダムは下滝発電所取水堰堤として大正元年建設、当時、発電ダムでは国内最大規模。下滝発電所は鬼怒川水力電気鰍ノよって明治44着工、大正3完成、出力43,500kwは当時東洋一。昭和38に鬼怒川発電所となるまで50年余、栃木県内大容量、高落差発電所として運転されていた。表面に切石を使う重力式コンクリート・アーチダム。曲率半径の小さい曲線溢流型の石張ダムは三次元曲面が美しく22個の洪水吐ゲートが壮観だった。(文・写真:栃木県土木遺産HPより引用)
下滝発電所は昭和36年から改修が行われ「鬼怒川発電所」となった。
鬼怒川発電所:水量 45m3/s、落差 330.4m、出力 127,000kw、 S38年運開
黒部ダムの改修でゲートは8門に整理・集約された。

川治ダム(アーチダム)
 堤高:140m
 堤長:320m


オーバーハングがなんと美しいダムでしょう・・

△写真提供者殿△
“川治発電所”(ダム管理用・円内)もあるが、データ不詳。ダム設計時には盛り込まれていなかったがオイルショックで急きょ追加されたよう。
ややこしいが、県営の「川治発電所」(第一・第二)が近くの五十里ダムから供給を受けている。(最下段参照)

湯西川ダム(重力ダム)
(ゆにしかわ)
 堤高:119m
 堤長:320m
 ※平成24年秋運用開始の新しい治水ダム

五十里ダム(重力ダム)
 (いかり)
  堤高:112m
  堤長:267m

かつて日光大地震によってできた「五十里湖」があった
天和3年(1683)の大地震により男鹿川がせき止められてできた湖。江戸の日本橋から五十里の距離に位置することからこの名が付けられたという。現在見られる五十里湖は、ダム建設により生まれ変わったもので、長さ5km、幅300mの細長い人造湖。秋には湖の深緑と紅葉の赤が鮮やかに対比し、神秘的な雰囲気。(栃木観光ガイドより)

左の円内の建物は発電所のように見えるが、後付けの放流設備。

既設ゲートでは放流時に下流の水位調整が難しかったようで、ダムを運用しつつ本体に新たに直径5mの放流管・2本を貫通させたとある。まさしく“コンジットバルブ”だ。この工事は建設45年後のことだった。

五十里ダムの水は川治発電所(県営)で発電されている。(下イラスト)


川治第二発電所 カプラン水車
(栃木県HP引用-イラストも)
(発電所名クリックで位置図リンク)
川治第一発電所 水量:16.3m3/s、落差:113.3m、出力:15,300kw
川治第二発電所 水量:12.5m3/s、落差: 23.7m、出力: 2,600kw


Copyright (C) 水のプログラム All Rights Reserved