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山野発電所は平成27年7月中国電力子会社に譲渡、平成28年からリニューアルに着手、平成29年12月に新しく運開している。 更新された設備は建屋、水圧鉄管、水車、発電機。 |
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当時の黒光りの設備はもう見られない・・ | ||||||||||
リニューアル前の設備 | ||||||||||
山野発電所 (水路式) |
水量:1.419m3/s(常時0.278m3/s) 落差:187m 出力:2006kw 発電機:2台 水車:ぺルトン(横軸・単輪複射) 昭和6年7月発電開始 福山電気株式会社 位置 |
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芸術的なブリーフィングボード 常時は大切に保存されているようで、私たちのためにわざわざ持ち出して、掲示説明をしてくださいました(所員様の作品だそうです) |
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山野発電所取水ダム(重力式) 位置 堤長:35.9m 堤高:10.185m テンタゲート:4門(撤去) スライドゲート:2門 ゲート巻上動力:ディーゼル発電機(当初) 水路延長:6,482m(内隧道区間 4,662m) 隧道:1.67m/h×1.32m/w 勾配:1m/1,183m 水圧鉄管:333m 落差:187m |
発電所近くの「龍頭滝」 位置 | イトゴケの一種と思われるコケ。一説によると、空気のきれいなところに育つとも。▼ | |
-メモ- 山野発電所は備後の豪商・藤井家の頭首が化学工場に送電するため福山電気株式会社を興し、昭和4年から着工、一部運開まで2年半、3年で竣工させた。工費は150億円、取水ダムだけで30億円相当。その工費捻出のため茶碗を手放した。茶碗は渡来の逸品で現在は関西のとある博物館所有になっており、一度福山の展覧会に里帰りもした・・。 発電棟は鉄骨・木造併用の370m2、一部二階構造で二階に設置された制御室から発電機室を見下ろす。発電機室には珍しい10t吊手動天井クレーンがある。 昭和初期の水車・発電機ながら良く手入れされ黒光りしている。近代的な制御装置も追加されているが、監視計器・操作ハンドル・ノッチ・キュービクル配線など大部分は当時の姿で残されている。黒く塗装されている制御盤は、なんと・・・なんと大理石・・・!!。 取水えん堤ゲート装置の復活保存とともに発電・制御機器を歴史的技術資産として、いつまでも残していただきたいと強く思う次第。 昭和62年頃まで周辺の山野地区にも配電を行っていたが、現在は中国電力へ売電専用。駅家変電所へ高圧専用線で連系。24時間・三交替体制で監視・制御を行っている有人発電所。保守点検はイームル工業など県内企業に外部委託。 突然の訪問・見学のお願いにもかかわらず、発電所長様直々に親切な説明をいただき誠にありがとうございました。 (平成23年10月訪問) |